アイデアとオリジナリティ 97/12/05


アイデア

「デザインにはコンセプトが必要だ。」と言われます。その通りです。「単に色、形を作るだけではデザインではない。」と言われる。それにも、同感せざるおえない面があります。でも、デザインの現場では、素晴らしいコンセプトが素晴らしいデザインを生むとは限りません。「理屈じゃなくて、かっこいいものつくってよ・・・」営業や流通からイヤというほど言われてきました。これも、正しいように思います。膨大な調査結果と論理的なコンセプトよりも、1枚のスケッチ、又は一つのモデルの方が人を魅了することがあります。逆もあります。何百枚のスケッチや何タイプのモデルよりも、ひとつのキーワードの方が商品をイメージできることがあります。こんなことを言っていると「どっちなんだ、何が言いたいんだ。」となるのですが、要は、アイデアがあるかどうかだと思うのです。

オリジナリティ

次に大切なことは、そのアイデアがオリジナルであるかどうかです。画一化した商品しか売れにくい日本の風土の中では大変難しいことだと実感していますが、大切なことです。少なくとも意識的に同一的なデザインをしてはいけません。そんな人は自分には能力がないと判断してデザイナーを辞めるべきです。ただし、他人が「このデザインは○○と似ている。」と言ったからといって落胆する必要はありません。自分に自信を持ちましょう。意識的ではなくとも似てしまうことがあります。これは同じ時代に生きて、同じ情報の中で暮らしているのですからあり得ます。そんな時は発想を変えるように最善を尽くすべきです。「デザイナーは作家ではない。」「デザインするのは作品ではなく商品である。」その通りですが、オリジナルを創る意識を持つ意味においては作品主義も必要であると思います。